こんにちは!
突然ですが、皆さんは「割れ窓理論」という言葉を聞いたことがありますか?
管理人Yは、年末に向けて大掃除をしています。
掃除をする理由は、もちろん部屋を綺麗にするためです。でも、なぜ部屋はいつの間にか汚れてしまうのでしょうか?
今回は、あのディズニーランドでも採用されている「割れ窓理論」と、部屋の乱雑さとの関係性についてご紹介します。
割れ窓理論は、アメリカの犯罪学者であるジョージ・ケリングさんが考案した犯罪心理学の理論です。
という理論です。
少し分かりにくいのでフローで解説します!
多くの窓が並ぶ建物の窓が1枚割られてしまいます。
地域住民は、知らぬ存ぜぬで割れた窓を直さないばかりか、犯人探しや他の窓が割られないように警備することをしません。
これは、地域住民がその地域で起きている事件や環境に関心が無く、地域の問題に対して対策や抑止の行動を起こさない事を意味します。
対策や抑止の行動を起こさない結果、窓を割るなどの小さな犯罪は、捕まらないと考える人が増え、全ての窓が割られてしまいました。
また、窓が割れた事を放置した様な防犯意識の低い地域では、窓が割られる以上の窃盗やその他の犯罪も増加してしまうでしょう。
このように、例え小さな犯罪でも放置・黙認していることは、犯罪を起こしやすい環境(許されると考え模倣する人が増える環境)に繋がり、小さな犯罪が横行されるだけではなく、それに比例して大きな犯罪も増加するという理論です。
ディズニーランドと割れ窓理論
犯罪心理学から生まれた割れ窓理論ですが、意外な所で活用されています。
それがディズニーランドです!
東京ディズニーランドは、2021年の年間来場者数630万人で、日平均で約1万7千人が入場している計算です。それだけの人数が来場しているのにも関わらずパーク内は、ゴミのポイ捨ても少なく非常に清潔に保たれているのは冷静に考えると凄いことですが、そのパーク内を清潔に保つという部分に割れ窓理論が活用されています。
ディズニーランドには、カストーディアルキャストと呼ばれるキャストが存在しています。
このカストーディアルとは、英語で「維持する」という意味で文字通り「パーク内を清潔な状態を維持する」事が仕事のキャストです。
ポイントとして、汚れた箇所を清掃するのではなく、カストーディアルキャストがパーク全体を常に汚れていない状態に維持(汚れる前に清掃)をしている点です。
また、閉園後は、ナイトカストーディアルというキャストがパークの清掃を徹底することで、当日の汚れを翌日に持ち越さずに清潔な状態を維持することを徹底しています。
パーク内を常に清潔な状態に保つことで、そもそもゲストがポイ捨てやパーク内を汚す行為を起こしにくい環境を維持していることは、割れ窓理論を活用していると考えられます。
ディズニーランドでは、30フィート(約9メートル)間隔でゴミ箱が設置されており、その数は約1200個にもおよびます。
これだけのゴミ箱があればゴミ箱が見つからずにポイ捨てをしてしまう事や、そのポイ捨てを見て自分もしてしまおうという考えを抑制できるので、こちらも割れ窓理論の活用と考えられます。
ちなみにこの30フィート(約9メートル)という数字は、ディズニーの創始者であるウォルト・ディズニーさんがパーク内で食べ歩く人が何歩で食べ終わるかを直接確認し、大体のゲストが30フィート(約9メートル)で食べ終わる事が分かった為、この距離になったんだそう。
創始者のウォルト・ディズニーさんからしてディズニーランドの清潔を維持するという信念が伺えるエピソードです。
犯罪心理学から生まれた割れ窓理論の「割れ窓」とは、「小さな犯罪」と考えられます。
しかし、ディズニーランドにおいての「割れ窓」は、「小さな汚れ」です。ポイ捨てされたゴミやパーク内の汚れを放置していると、ポイ捨てやパークを汚す行為が許される環境(しやすい環境)になってしまう為、ただ清掃するのでは無く、「小さな汚れ」を排除する工夫や努力をすることで、汚れ自体を発生させる環境を作らない様に「割れ窓理論」を実践しています。
あなたの汚い部屋と割れ窓理論の関係
ここまで非常に長い説明になってしまいましたが、今一度「割れ窓理論」とは、
- 小さな問題でも放置していることは、それを起こしやすい環境に繋がり、小さな問題が横行されるだけではなく、それに比例して大きな問題も増加するという理論。
です!
ジョージ・ケリングさんが提唱した犯罪心理学上の「割れ窓」は「小さな犯罪」であり、ディズニーランドでは、「小さな汚れやポイ捨て」でした。
では、あなたの汚い部屋の「割れ窓」は、なんでしょうか?
それは、
- 仕事帰りにクタクタで後で片付けようと脱ぎ散らかした衣服
- 全部食べ終わったのにも関わらず放置されたポテチの袋
- 飲んだ後に放置されている机の上のコップ
など、一つ一つはすぐに片付けられるものでもその「小さな汚さ」が、それを許してしまう環境を作ってしまう「割れ窓」となってしまいます。
極端な例ですが、「どちらが汚しても良いと思いますか?」と聞かれたらおそらく「汚れた部屋」と答える方が多いと思います。「割れ窓」が存在しない「ピカピカの部屋」を汚すのは、罪悪感が生まれるからです。
「割れ窓理論」からすると、自らが自分の部屋を汚くしても許される環境を作り出してしまっていると考えられます。
【まとめ】あなたの汚い部屋の割れ窓を無くそう
以上のことから、「割れ窓理論」から考えていくとあなたの部屋が汚い理由の一つとして、「小さな汚い」を放置してしまうことで、あなたが「小さな汚い」を許してしまう環境を作ってしまうからではないでしょうか?
え?それって解決方法「完璧に清掃する」しかなくない?
はい。やることは変わりません。まずは清掃です!(ココまで読んでくれた方、がっかりさせたらごめんなさい…)
でも、ディズニーランドの様に、自らがカストーディアルキャストになって完璧に清潔な状態を維持することや、家中をゴミ箱だらけにすることは、管理人Yでも不可能だと思います。
まずは、
- 眼の前の「小さな汚れ」があなたの汚い部屋の「割れ窓」になっていることを理解する。
- 「小さな汚れ」を清掃すれば、「割れ窓」を減らす事ができる。
- 「割れ窓」を減らせば、「小さな汚れ」を許してしまう環境を変えられる。
こうした考えを持って部屋の清掃を始めてみてはいかがでしょうか?
「割れ窓理論」を理解出来たことで、あなたの部屋の「小さな汚れ」も「割れ窓」と思えるようになり、ただの面倒くさい清掃も環境を変えるという大きな意味を持てると思います。
あなたの面倒くさいと思っている部屋の清掃に少しでも意味を見つけるヒントになれば幸いです!
私も大掃除頑張ります!ではまた~